
「NARS」は新プライマー『ライトリフレクティング トーンアップヴェール』を2024年7月12日(金)より発売します。製品開発者にお話を伺いました。
パールの効果でくすみを晴らして、透明感のある肌へ

「NARS」から、ブランド初のトーンアップタイプのプライマー『ライトリフレクティング トーンアップヴェール』が登場します。
最大の特長は、色ではなく、光の反射でトーンアップさせるところ。“リフ粉”の愛称で知られるプレストパウダー『ライトリフレクティングセッティングパウダー プレスト N』と同じシリーズならではの光の反射効果で、白浮きせずにくすみを晴らし、透明感のある艶やかな肌を演出します。スキンケア成分を81%配合し、使うたびに美しい素肌へと導きます。
製品開発者にインタビュー

桑村真波さん(NARS コンプレクション/スキンケア新商品企画開発部 バイスプレジデント)
ファンデーションの色味に影響しない、光の反射によるトーンアップ
──新プライマーの開発で難しかったのは?
『ライトリフレクティング トーンアップヴェール』の開発で一番難しかったのは、肌を明るく見せながらも、次に使うファンデーションの色味に影響が出ないようにすることです。

今回『ライトリフレクティング ファンデーション』のアジア限定新4色も同時に登場します。この4色はアジア人の肌色を徹底分析してつくった、繊細なアンダートーンの違いに対応する絶妙な色。白やラベンダーなどの色でトーンアップさせるプライマーを使うと、ファンデーションの繊細な色味をうまく表現できません。

『ライトリフレクティング ファンデーション』の新4色
『ライトリフレクティング トーンアップヴェール』は、肌の上で重なり合うことにより、いくつもの輝きを放つ多偏光パールをブレンドすることで、光をやわらかく拡散して肌を明るく見せることを実現しました。

──おすすめの使い方はありますか?
『ライトリフレクティング トーンアップヴェール』に特別な使い方はありません。どんな使い方をしてもきれいに見せられます。ポイントがあるとすれば、ワンプッシュを顔に塗ったら、もうワンプッシュを首元までなじませること。首元までトーンアップさせることで、レフ板効果で顔をより明るく見せてくれます。

──ファンデーションを塗るときのコツはありますか?
『ライトリフレクティング ファンデーション』は、指で塗るようにつくっています。自分の体温で温めながら少しずつ肌にのせて、指と手を使ってフィックスさせていくと、均一で透明感のある仕上がりが叶います。

素肌感のあるベースメイクが、メイクをもっと自由にする
──「NARS」が目指す肌とは?
普段から「NARS」の創始者であるフランソワ・ナーズと直接話をしながら商品開発をしています。彼は自身の中にはっきりとしたビジョンを持っている人。彼がある時期に提案したことが、ずいぶん後になってからトレンドとなるんです。時代に迎合しない人とも言えます。

フランソワ・ナーズ氏
そんな彼の考え方の基本に“ワードローブ”というものがあります。ワードローブには、洋服やバッグ、アクセサリーが入っていて、そして下着が入っている。下着のことを英語でファンデーションとも言うのですが、きれいなアクセサリーやお気に入りの洋服、靴を身に着けても、下着が身体にあっていないと心地よくないですよね。
それと同じで、自分にあった肌づくりが一番重要というのが彼の考え方。アイシャドウやリップスティックはイヤリングのようなもの。イヤリングを変えると雰囲気が変わるように、リップスティックの色を変えると雰囲気ががらっと変わりますよね。
日本はカラフルな色を使ったアイメイクが得意
──他国と比べたとき、日本のメイクでユニークな点は?
アメリカでは、ニューヨークでもそういう色使いをしている人は見かけないんです。アメリカって意外とコンサバティブなメイクをしている人が多くて、アイメイクはブラウンが多いし、ベースメイクはしっかり塗っている。
日本の目もとへのこだわりはすごいなと感心します。目もとにちょっと色を入れて、自分にしかわからなかったとしても、かわいいから満足。そんな人も多いのでは? 反対にリップはあまり冒険しない人が多い印象ですね。
間違えても落としたらいい。思うがままに楽しもう
──メイクをもっと楽しむためには?
日本人はやっぱり真面目だなとも思います。最近は似合う色かどうかを気にしすぎてしまうこともあるようですが、例えばパーソナルカラーと違う色を使うことでドラマティックに見せられる。つけたときのときめきが何より大事だと思います。
フランソワの言葉ですが、メイクは間違えても落とせる。一瞬で落とせるんです。いつもと違う色に挑戦したいなら、デパートのカウンターに行って、普段使わないような色を選んでメイクしてもらう。それで一度見てみると、意外といいかもしれないし、やっぱり違うなと思ったら家に帰って落とせばいい。
フランソワがよく言うのは「たかがメイクなんだから深刻になるなよ」。ブランドメッセージの“TRUST YOURSELF”にも入っている言葉です。髪を切ったら伸びるまで待たないといけないけれど、メイクはすぐに変えられる。どんどん冒険したらいいと思います。
「NARS」ではメーキャップスタイリストのトレーニングで、まずメイクをする対象の顔を見て「どこがチャームポイントか?」を考えます。そして、そのチャームポイントを強調するメイクをします。
例えば目が小さい人に目を大きく見せるメイクをするのではなく、その個性をより際立たせるメイクをします。黄金比のような、他人が決めたルールに従う必要はありません。いろんな顔があったほうがいいと私は思っています。
日本人はとくに、自分の悪いところに目が行きがち。「あなたのいいところ10個と、悪いところ10個をあげて」と言われたら、日本人は悪いところばっかり自分であげてしまう。アメリカ人なんて逆ですよ。個性を自分で受け止めることが大切。正解なんてないので、楽しむことが一番だと思います。(桑村真波さん)
(アットコスメ編集部)